請負とは

 どうも栗原です。
 最近は少し仕事が忙しく、1ヵ月に1本のペースとなっておりますが、ご容赦ください。

 本日はですね、請負について解説したいと思います。

 仕事を請負う、請負人など請負という用語は日常的によく聞きますが、法律上はどのように定められているのでしょうか。

 請負とは、当事者の一方である請負人がある仕事を完成することを約し、相手方である注文者がその仕事の結果に対して報酬を与えることを約束することによって効力が生じる契約であると民法上定められています。たとえば、Aさんが大工であるBさんに家を建ててもらう契約をした場合、これは請負契約にあたります。

 請負契約は仕事の完成が目的であるため、報酬は特約がない限り後払いとなります。すなわち、その完成した目的物の引渡しの時あるいは仕事を完了した時に報酬を受け取れることになります。

 請負契約は当事者の合意のみによって成立する諾成契約です。

 請負人は請け負った仕事を完成させる義務を覆うことになります。下請負をさせた場合においては、請負人は、下請負人に故意過失があった場合に責任を負うことになるため、注意が必要です。

 請負の目的が家の建築など有形のものである場合、請負人は完成物を注文者に引き渡す義務があるとされています。上記の例でいえば、AさんはBさんに対して完成した家をBさんに引き渡す必要があります。

 完成した仕事の目的物に瑕疵がある場合においては、請負人は瑕疵担保責任を負うことになります。これは無過失責任であり、注文者は解除と損害賠償の双方を行うことが可能です。もっとも、建物その他土地の工作物については解除ができません。これは解除して全てを原状回復するとなると莫大な費用がかかり、社会生活上不経済であると考えられているためです。

 目的物の瑕疵が注文者から供した材料の性質や注文者の指図によって生じた場合においては、担保責任はありません。もっとも、請負人がこれらの材料や指図が適当ではないと分かっていながら告げなかった場合には、担保責任を負うことになるため注意が必要です。

 担保責任の存続期間は原則として引き渡しから1年となります。しかし、土地工作物の場合は、工作物またはその地盤の瑕疵については引き渡しから5年、石造、土造、金属造のような堅固な工作物については10年となります。このような瑕疵についてはすぐに分からないことが多いからであると言われています。

委任とは

 委任状や仕事を委任するなど、日常で委任という言葉をよく聞きますが、法律上、委任とはどのようなものなのでしょうか。

 民法643条では、委任は、当事者の一方(委任者)が法律行為をすることを相手方(受任者)に委託し、相手方がこれを承諾することによって効力を生じるものと定められています。

 委任された法律行為についてはその完成は目的とされていません。請負は仕事の完成を目的としているため、この点で委任と請負は異なるといえます。

 委任は、この人だからこの仕事を頼もうという、いわば当事者間の信頼関係が基礎にあります。委任をされた仕事については受任者に一定の裁量があります。この点で、指示された仕事を行う雇用とは異なるといえます。

 現在行われている委任契約のほとんどは受任者が報酬をもらう有償委任ですが、民法上、委任では特約がないかぎり受任者は報酬を請求することはできません。

 委任は当事者の合意のみによって成立する諾成契約です。民法上、委任者・受任者どちらからでもいつでも委任契約を解除することができると定められています。これは委任契約が当事者の信頼の上に成り立っており、信頼関係がなくなった以上はいつでも契約を解除できるようにしたものであるといわれています。

 受任者は、善良な管理者の注意義務をもって受任した仕事を処理する義務を負うこととされています。これを善管注意義務をいいます。すなわち、自分のものを管理するよりも高い注意義務をもって受任した仕事を処理するべきであるということです。

 受任者は委任者の請求に応じて状況を報告したり、終了後に結果を報告する義務があります。そして、委任事務処理にあたって、受け取った金銭その他の物があるときは、それを委任者に引き渡す必要があります。受任者が、委任者のために自己の名前で取得した権利があるときはそれを委任者に移転する義務を負います。受任者が委任者に引き渡す必要のある金銭を自分のために消費してしまった場合には、その消費した日以降の利息を支払う必要があります。

債権とは

本日は民法ですね、債権について書いてみたいと思います。

 さて、債権者、債務者など債権に関する用語を普段からよく聞かれると思いますが、債権とは具体的にはどのようなものなのでしょうか。

 AさんがBさんからある本を買う約束をしたとします。
この場合には、AさんはBさんに対して代金を支払う義務が発生すると同時に、AさんはBさんに対して本を渡してもらう権利が発生することになります。Bさんからすれば、Aさんに対して本を渡す義務が発生し、Aさんに対して代金を請求する権利が発生することになります。

 上記の例のように、ある人がある人に対して特定の行為ないし給付(上記の例でいえば、本の引き渡し、代金支払いがあたります。)を請求することができる権利のことを債権といいます。
 そして、債権を有している当事者のことを債権者といい、債務を有している当事者のことを債務者とよびます。

 上記の例で考えてみますと、代金の支払いの点ではBさんが債権者にあたり、Aさんは債務者にあたります。一方で、本の引き渡しの点ではAさんが債権者にあたり、Bさんは債務者にあたります。そのため、この場合では、AさんもBさんも債権者であり、債務者であるといえます。

 上記債権債務はAさんとBさんの約束によって発生していますが、このような約束のことを契約といいます。契約とは2人以上の当事者がお互いに反対向きの意思表示を合致させることによって(上記の例でいうと、本をいくらで買うか、本をいくらで売るかということです。)、債権債務という一定の法律上の効果を作り出すものです。

 日本の民法では契約自由の原則がとられており、契約内容が反社会的なものでない限り、当事者が自由に、自由な内容のものを作ることが可能です。

 債権は債権者・債務者の当事者間だけを拘束する相対的な効力しかありません。これに対して、物権は、人の物に対する直接に支配権でるため、誰に対しても自分がその物に対して物権を有することを主張できます。上記の例でいえば、本を手に入れたAさんはこの本をAさんの自由に利用できますし、友人に貸したり、本を処分することも自由にできることになります。