遺言の効力とは

9月になってもまだまだ夏は終わりませんね。。

 さて、前回、遺言について解説させていただきましたが、果たしてその遺言には、どれほどの効力があるのかを今回は解説したいと思います。

 最近では相続への関心の高まりとともに遺言書を作成される方も増えていますが、遺言の効力について法律ではどのように定められているのでしょうか。

 遺言の方式について民法で定められていますが、これらの方式に従って遺言書が作成されたとしてもそれだけで遺言が有効になるわけではありません。

 遺言が有効になるためには、遺言者が遺言を行う際に遺言能力を有していることが必要になります(民法963条)。15歳以上であれば有効な遺言を行うことが可能です(961条)。

 遺言の際に意思能力が必要であるため、成年被後見人は遺言能力がありません。もっとも、事理を弁識する能力を一時的に回復した場合には、成年被後見人も医師2人以上の立会いのもとで特別な方式に従って遺言をすることが可能です(973条)。

 遺言が行われた場合、遺言の効力が発生するのは遺言者が死亡した時点です。

 遺言の撤回についてみてみますと、いったん遺言を行ったとしても、遺言者はいつでも遺言の方式にしたがって遺言の全部または一部を撤回できます(1022条)。遺言の撤回権を前もって放棄することはできません。

 以前に行った遺言と抵触する遺言が行われた場合、抵触する部分においては、以前の遺言を撤回したものとみなされます。遺言の内容と抵触する生前処分(例えば、遺言でAさんに甲土地を贈与すると書いていたものの、遺言者が生きている間にAさんではなくBさんに甲土地を贈与した場合などです。)その他の法律行為がなされた場合も以前の遺言が撤回されたものとみなされます。また、遺言者が故意に遺言書を破棄した場合においては、破棄した部分について遺言を撤回したものとみなされます。遺言者が故意に遺贈の目的物を破棄した場合も遺言を撤回したものとみなされます。

 遺言の撤回行為を撤回したり、効力を失った場合であっても、いったん撤回された遺言は原則として復活しないことになります。もっとも、撤回行為が詐欺または強迫を理由として取り消された場合においては、撤回された遺言が復活することになります。

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